蜂須賀:今日は、趣向を変えてマルチメディアLL教室で、将棋板を囲みながら上田先生のお話を伺いたいと思います。
上田:なんかこの部屋、将棋って感じしないね。洋風だし、壁は白いし、殺風景だね。それに将棋板も薄っぺらだし、もっと良い部屋なかったの?
蜂須賀:大丈夫、大丈夫。後で畳とか将棋板は合成しときますから。
上田:あそーそんなことできるの?へぇーすごいね。
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ご専門は何?
蜂須賀:では、本題に入ります。早速ですがご専門はいったい何なのでしょうか。
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物理の中の統計力学です。
上田:原点は、物理の中の統計力学です。分子や原子の運動の平均値をとると温度になるわけです。
原子を細かくすると原子核になって、素粒子になっていく…と、つきすすめていく物理の分野と、原子一つ一つの性質がわかっていても、これがたくさん集まった時にどういう振る舞いをするかというのは別の話であり、それを調べる、要するにたくさんの統計をとるという研究をしたわけです。
簡単な例では、氷の温度が上がると原子の振動が激しくなり、液体になる。そして100℃を超すとガスになる。そういう統計量をお互いの原子と原子の相互作用で、どうして温度が上がると固体が液体になるのか。また液体が気体になるのか。そういったものを研究していました。
統計をとるためにコンピュータを使い始めた。
上田:私の学生時代は、コンピュータは簡単に使わせてもらえませんから、大型のコンピュータがあって、前の日にプログラムを受付に出すと結果が次の日の夕方に棚の中に入っているという状態でした。なかなか計算をするといってもまだパソコンもなかったので大変でした。そのころにFORTRANというプログラム言語を使用して計算をしたわけです。
プログラミング言語ではFORTRANが始めてです。統計力学の計算をしたのがコンピュータとの関わり始めですね。
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蜂須賀:将棋の腕もなかなかですねぇ。
上田:いやいや若い者には負けませんよ。
「パチッ(コマを打つ音)」
蜂須賀:ちょちょちょっと待ってください。
上田:だめだめ。
蜂須賀:意外に厳しんですね・・・・ |
大学では今何を?
蜂須賀:さて、短期大学では、情報の先生ということですが…、CGIであったり、Javaであったり。 |
Javaを使ってシミュレーション!!
上田:コンピュータの数値計算といいますか、どちらかというとシミュレーションですね。コンピュータを使ったシミュレーションに興味があります。
シミュレーションだけをやるのだったら、C言語だとかFORTRANなどがスピードは速いのですが、最近ではJavaなどでシミュレーションをします。インターネット上でビジュアルで表現できますからね、目で見ておもしろいといったら、やっぱりJavaですね。
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学生に期待している事は何?
蜂須賀:授業方針についても教えてください。それと、学生に期待している事などお願いします。 |
学んだことを活かし、将来は起業家として、
ホームページを利用した事業を起こして欲しい。
上田:実習の場合は学生が興味を持てるようにしています。
見た目にも面白いページを作ります。将来役に立つような。
CGIでチャットが作られてますし、もちろん商取引やデータベースをホームページから利用する場合もCGIのようなしくみは役に立ちますよね。
そういったホームページを将来会社に入ったときに即戦力で作れるようになって欲しいです。CGIを利用したデータベースや掲示板を作るとか、あるいはそういうショッピング、バーチャルモールなどのページを学生がすぐに作れるようになって欲しいですね。将来は学生が起業家としてホームページを利用した事業を起こしたりね。もちろん会社のホームページを作れるように。 |
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上田:もう時間の問題だね。
蜂須賀:何が?
上田:将棋ですよ、将棋!
蜂須賀:えっそうなんですか????
上田:本当に将棋知ってんの?
蜂須賀:・・・・・・; |
先生はCGIでゲームを作られているとか?
蜂須賀:先生はゲームがお好きなんですよね。最近もご自分でCGIでゲームを作らているとか。そういうところでシミュレーションと関わり合いがあるということですね。
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擬似世界は複雑系
複雑運動方程式は一種のシミュレーションです。
上田:これもシミュレーションの一環で現実世界をコンピュータの中に擬似的につくるわけです。
計算機実験というのもあります。統計力学もその分野に入りますよね。電子一つ一つの動きをコンピュータで真似させて、さきほどいった氷が水になったりガスになったりする…、そういうのをコンピュータでやってみるんです。というのがシミュレーションです。
それは物理の世界ですが物理に限らず、社会一般のことをコンピュータでシミュレーションしようと。
今でいうと複雑系という問題になります。
例えば、簡単なところでいうと街ができる様子。人が集まったり、ものが集まったりするシミュレーション。店の中でお客の流れをシミュレーションしてどういう風に商品を並べたらいいか。駅でひとの流れを見てどこに出口を作ったらいいかというのがありますよね。そうのも一種の複雑系です。
また、シミュレーションといえばゲームですよね。ロールプレイングゲームとかも、現実の世界をシミュレーションしています。
現実の世界がコンピュータの世界で再現される。それが非常におもしろいと思います。
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上田先生=シミュレーション?
蜂須賀:やはり、先生のいきつくところはシミュレーションと言うとこですね。
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シミュレーションといえば将棋ですね。
上田:シミュレーションといえば将棋ですね。
将棋は戦争をシミュレーションしたようなものですね。 王様がいて。
日本の将棋は世界で唯一取ったコマが使えるんです。これは日本の昔の戦争からきているかもしれません。偏った見方かもしれませんが、外国は民族同士の戦いだから相手を捕まえて味方にすることはできない。日本は同じ民族同士だから… 敵を生かして使う。将棋のいいところです。 夜な夜な、インターネットのおかげで自宅でいながらにして、人間対人間でできる。この間はアメリカ人がインターネットに入ってきて。いっしょに将棋をやったんですよ。最近は海外でも見直されてます。チェスがコンピュータが負けたというので、将棋が見直された。まぁ、将棋もそのうち負けるでしょうけど。 |
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Javaを使って将棋のゲームを作っていると言うのはホント?
蜂須賀:人間の知能も30年も経てばコンピュータの人工知能に負けるという話もありますからね。ところで先生ご自身でも密かにJavaを使って将棋のゲームを作っている、といううわさが流れておりますが?
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Javaを使った将棋のゲームは、まもなく完成!!
上田:バレましたか、完成したら公開させていただきます。
開発中のJavaを使った将棋ゲームの画像
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上田:「パチッ」ほら、これで終わりだね。
蜂須賀:・・・・・・
上田:話も終わりそうだし、ちょうどよかったでしょ?計算どおり計算どおり。 蜂須賀:時間どおりと言うのがちょいくやしいですが今日は貴重な時間をどうもありがとうございました。
上田:いやいや、何の何の。
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