瀬川 博義
Hiroyoshi SEGAWA
1610研究室
◇専門ゼミナールI・II

 我が国では近年リストラという言葉が飛び交い、日本的終身雇用制度、年功序列型賃金の時代は終わったといわれています。ゼミナールでは、労働生活に関する研究または雇用関係に関する研究分野を設定し、社会で働く人間の在りようや社会のあるべき姿を探り、労働そのものを総合的に捉えることのできる柔軟な思考力を身につけます。
 ゼミナールIでは、企業と労働組合との関係をめぐる「集団的労使関係法」および雇用主と従業員との関係をめぐる「個別的労使関係法」を対象として取り扱います。
 ゼミナールIIでは、労働基準法を中心とした「個別的労使関係法」について取り扱います。この分野については、単身赴任、セクシャル・ハラスメント、過労死、労働時間の短縮など様々な問題が提起されています。またこれに対応して、派遣労働法、男女雇用平等法、育児休業法、パートタイム労働法の制定など著しい展開があります。現代の労働問題に対して労働法がいかに対応しようとしているのかを具体的にみます。卒業論文については、個別指導をします。

<講義概要>
 バブル経済が崩壊し、従来の労使関係の基盤を崩すような変動が現れている。この変動期に巣立っていく学生諸君は、ゼミナールで学んだことが自信となるようなものをゼミナールでつくりたいと考えているのではないか。ゼミナールでは、これまでに築き上げられてきた労働法の大枠を踏襲しながら、労働市場の流動化を促進するための規制緩和を内容とする労働法の改定について考察し、労働法が現実の社会でどのように機能しているかを知り、3・4年の2年間を通して実践的な研究成果が得られるよう指導助言する。

<講義スケジュール>
 3年次においては、開講時に適当な教材を指示し、全員に発表箇所を割り当てる。この割り当てに基づき、毎回30分ほどのプレゼンテーション、質疑応答を行う。
 4年次においては、卒業論文の作成に集中する。論文構成段階、資料収集段階、下原稿段階、仕上げ段階を適当に区分し、全員に当該段階ごとにプレゼンテーションを義務づける。論理展開の正当性を高めるため、様々な角度から質問し、コメントを加える。

<使用教科書>
 ゼミナール開講時に指示する。

◇将来活躍が予想される分野、業種、職種、あるいは就職先・進路先:
 ゼミナールでは、行政書士、社会保険労務士および労働基準監督官の受験を目標としますが、一般企業への就職試験対策も行います。
◇プロフィール: