阿部 雅俊
Masatoshi ABE
1611研究室
◇専門ゼミナールI・IIグローバル経済社会に求められる会社の質と人材―公益原則の追求

 世界はIT(情報技術)による経営改革が進み、インターネットによる地球規模のネットワークが普及し、グローバル市場で大競争時代に突入しています。21世紀は企業が国境を越える時代です。世界的な規模で企業や金融機関は合併・買収を繰返し、さらなる競争力の強化に努めている一方で、独創性や創造力を武器に特定分野で世界に躍進するベンチャー企業も存在します。
 かつては社会保障や完全雇用といった福祉政策を国家は提供しました。しかし経済成長が疎外されるとして市場原則にとって代わられた経緯があります。しかし市場の力だけでは社会的矛盾や問題を克服できません。グローバル化した経済社会では、市場原則とともに公益原則が求められます。21世紀において新たに必要とされるのが、公益の原理を重視する、「利益の追求」に代わる「共同の福祉」重視の姿勢でしょう。
 ゼミナールIでは、「公益原理」に従う企業の姿とボランティア活動―21世紀が求める企業と人材―についてテキストの輪読・討議をするのに加えて、企業を訪問して現実に企業が「公益原則」にどう取り組んでいるかをみます。
 ゼミナールIIでは、Iで習得した知識に基づいて各自が選択したテーマをもとに卒業論文の作成にとりかかります。

◇将来活躍が予想される分野、業種、職種、あるいは就職先・進路先:

国際的に活躍する中部地方の会社が対象となりますが、特にインターネットを活用し、ベンチャー(起業)会社として発展してきた会社に焦点を当てたいと思います。また、NPO(非営利団体)の活躍にも注目し、ボランティア活動などを通して、人権や環境問題に積極的に取り組む会社・団体を対象としていきます。ゼミとしては業種・職種を特定しません。 

◇プロフィール: