一色 裕
Yutaka ISSHIKI
1517研究室
◇研究領域:
美学・哲学
◇研究テーマ:

 研究分野としては、ギリシャ・ローマを中心とする西洋古代美学史、「美」とはなにかを考える美的価値論、岡倉天心をめぐる日本の近代美学の問題の3つを扱います。
 研究方法は、定評のある基準的な著作の厳密な解読によって、作者がその書物に込めたメッセージのうち現代に妥当する意味を理解することをめざします。

ステップ1  研究テーマを決定するために、ひろく美学にかかわる文献にあたるとともに美学的研究が要求する方法を体得します。

ステップ2  必要な文献を収集・整理したうえで、書かれた文章の内容を、正確に読み解く訓練をします。

ステップ3  研究成果を適切にまとめ、論理的かつ説得的な文章でそれを表現します。

◇プロフィール:
 東京大学で美学の研究を博士課程まで修めたのち、研究室の助手をへて、1992年の開学とともに本校へ着任しました。美学の研究テーマのなかで「美」は興味深くかつ重要な課題ですが、問題が難しいので、これを自分の研究テーマにしている人はほとんどいません。私も研究を始めて20年近くたつまで、「美」という課題の尻尾すらつかまえることができませんでした。現在は古代ギリシア哲学に範を仰ぎつつ、60歳になるまでに美の哲学について一書をものすることを目標に研究を続けています。自戒をふくめて、学生諸君にも「習う」こととともに、「視うる自己の確立」の重要さを理解してもらうことを心掛けています。