矢田 努
TsutomuYADA
3502研究室
◇研究領域:
建築計画・設計
  • 視覚・心理・行動よりみた建築計画・都市空間計画
  • 児童施設・青少年施設の計画(児童館・こども病院など)
  • 博物館の計画(科学博物館・美術館など)
  • 農山村地域とつなぐこどものあそび環境の計画
  • 建築・土木施設の景観計画・景観行政
◇研究テーマ:

「創作児童文学作品に描かれたこどものあそび環境に関する研究」(1997)
 52作品の内容を分析し、主人公のあそぶ場所の特徴を明らかにしています。都市空間のなかの実際のあそび場と比較すると、戸外のスペースと自然のスペースが非常に多いといえます。

「大学生の描くイラストマップによるこども時代のあそび空間に関する研究」(1998)
 64人の大学生によるイラストマップとアンケート調査票より、過去20年間のあそび空間の変化が確認できました。自然が減り、あそび場が学校や公園に集中するようになりました。

「科学博物館における参加体験型展示の利用率に関する研究」―名古屋市科学館における観察調査・アンケート調査にもとづく分析―(1999)
 参加体験できる展示物は見るだけの展示物より利用率が約4割高いこと、入口に近い低い階の展示物は遠い高い階の展示物より利用率が約2割高いことなどを示しました。

「親子の距離よりみたこどものあそび空間の条件に関する研究」―児童館における観察調査にもとづく分析―(2000)
 愛知県児童総合センターの「音のはっけんゾーン」で75組の親子を観察し、こどもの年齢層によりあそび方と親子の距離が異なることを明らかにし、親の空間の計画について提案しました。

◇プロフィール:
愛知産業大学教授。
東京工業大学建築学科卒。同大学院博士課程、米国マサチューセッツ工科大学(M.I.T.)博士課程、英国ハーロー・ニュータウン開発公社、国連地域開発センター、環境デザイン研究所などを経て1996年より現職。
主な研究分野は建築計画・設計、とくに視覚、心理、行動よりみた児童館、子ども病院、科学博物館、美術館などの計画・設計。
日本建築学会では、小委員会主査として、「子どものための建築・都市12ヶ条」の執筆、子どもを元気にする環境整備のための全国的な調査などを担当する。都市景観、アーバンデザインの仕事も手がけ、東京都千代田区の都市景観行政指針のとりまとめををする。